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コラム 神経、整形外科

チワワがパテラと診断された!パテラは治る?手術は必要?パテラの治療について解説

「チワワがパテラと診断されたけど治るの?」
「健康診断でパテラがあると言われたけど無症状。勝手に治った?」
「パテラが原因で足を挙げていたけど症状が消えたのは治ったから?」
チワワのパテラについてこのような疑問をもつ方も多いのではないでしょうか。
今回はパテラの治療について解説します。
最後までお読みいただき、パテラについての理解を深めていただけたら幸いです。

ドッグランで立っているチワワ

パテラとは?

パテラとは本来英語で膝のお皿のことを意味しますが、日本では膝蓋骨脱臼のことがパテラと略されて呼ばれることが多いです。
膝蓋骨脱臼は、膝のお皿である膝蓋骨が本来の位置からズレて脱臼してしまうという病気です。


チワワが足を挙げたり、スキップをするように歩くなどの症状が見られることもありますし、症状が見られずに健康診断などで偶発的に見つかることもあります。


また、パテラは症状とは別で重症度によってグレード分類されます。

パテラの症状やグレード分類についてはこちらをご覧ください。
▶︎チワワでよく聞くパテラって何?パテラの症状やグレードなどについて解説


パテラは小型犬で起こりやすい病気で、骨格が小さいチワワはパテラが起こりやすい犬種として知られています。

原因は明確にわかっていないため、パテラを予防することは難しいです。
また、パテラを放置していると変形性関節症(関節炎)などに繋がってしまいます
関節炎の内科治療についてはこちらをご覧ください。
▶︎犬の整形外科って外科以外の治療はあるの?手術以外の選択肢|内科的治療について解説

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パテラは自然に治る?

結論から言うと、然にしておいてもパテラが完全に治ることはありません
チワワに症状がなかったり、症状がなくなったからといって自然に治ったとは考えにくいです。
最初のうちは症状が出ていなくても、脱臼を繰り返すうちに病態が悪化し、症状が出てくる場合があります。
逆に今まで出ていた症状がなくなることもあります。
この場合パテラが治ったわけではなく、脱臼が慢性化して関節炎が進み、状態が悪くなっている可能性が高いです。


上記のように症状がないからと言ってパテラを放置してしまうと、基本的に状態は悪化していく一方です。

ただ、適切な治療ができれば症状を抑えて、関節炎の進行を緩和させることができます


また、チワワに症状がなくなったからと言ってパテラを放置すると前十字靭帯断裂のリスクが高まると言われています。

膝の中にある前十字靭帯が切れてしまうと、痛みが強まってさらに歩様異常が出たり、と生活の質が下がりやすいです。

パテラの治療法は?

足の上に顔を置いて寝転ぶチワワ

パテラの治療には、保存療法と外科療法があります。
どちらの治療が合っているかはチワワの状態ごとに異なります。


保存療法

保存療法とは、手術をせずに病気がコントロールされる方法です。
保存療法はチワワにパテラの症状が見られない場合や軽度の場合・手術ができない場合などに適応となります。


保存療法では、痛みが見られるときは痛み止めの薬などを使用しながら、運動制限で症状を落ち着かせる治療が行われます。

関節に良いとされているサプリメントの併用もおすすめです。
チワワが肥満体型なら、関節に負担がかかるため減量も必要となります。
チワワが理想体型かどうかについてはこちらをご覧ください。

▶︎太っている?痩せている?犬の理想体型とは|犬の肥満度をチェック


保存療法では生活環境も大切なポイントのひとつです。

滑りやすい床で走り回ったり、ジャンプや急旋回などは関節に負担がかかります。
床材の変更過度な運動を控えることなど、日々の生活で工夫できることも多いです。


このような保存療法を行っても、痛みや症状が出る場合や、成長による病態の悪化がみられる場合は外科療法が検討されます。

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外科療法

外科療法では、手術によって膝蓋骨が脱臼しにくい状態になります。
保存療法が関節への負担をなるべく減らして症状を管理する一方で、外科療法では膝蓋骨が脱臼しにくい膝関節自体を作り直すようなイメージです。
実際に手術の適応になるかは以下のようなことから考えられます。

 ・年齢
 ・症状の程度
 ・グレード
 ・前十字靭帯断裂の併発の有無
 ・併発疾患の有無


手術をすることで多くの場合、痛みの軽減や症状の消失・歩行の改善などに繋がります

ただし、手術をしてもパテラが再発する可能性はゼロではなく、一度進んだ関節炎は完全に元に戻ることはありません


保存療法で様子を見るのか、外科療法で根本治療をしていくのかはチワワの状態によって異なります。

どちらの治療がチワワに合っているのか、一度動物病院で相談してみることをおすすめします。

よくある質問(FAQ)

Q.チワワがパテラと診断された。薬やサプリだけで一生過ごせる?
A.症状や脱臼の程度によります。
病態の進行が緩やかで症状も気になるほどでなければ、薬やサプリメントなどの保存療法で過ごせる可能性もあります。
ただし、定期的な診察や継続的なケアが必要です。

 

Q.チワワがパテラと言われたがとくに症状はない。治療しないとどうなる?
A.症状はなくても、パテラによる関節炎は進行していきます。
場合によっては慢性的な痛みや歩様異常などの症状が出てくる可能性があります。
生活の質が下がる可能性があるため、チワワの状態から必要と判断されたならば治療することがおすすめです。

 

Q.チワワのパテラは治療したら治る?
A.治療によって症状がおさまる可能性があります。
保存療法が関節への負担をなるべく減らして症状を管理する一方で、外科療法では膝蓋骨が脱臼しにくい膝関節自体を作り直すようなイメージです。
ただし、手術をしても再発する可能性はゼロではないため、注意が必要です。

 

まとめ

日本では膝蓋骨脱臼のことがパテラと呼ばれます
膝蓋骨脱臼は、膝のお皿である膝蓋骨が本来の位置からズレて脱臼してしまう、という病気です。
パテラは自然にしておいても完全に治ることはありません
しかし、適切な治療ができれば症状を抑えて、関節炎の進行を緩和させることができます
パテラの治療法には保存療法と外科療法があり、どんな治療がチワワに合っているかは状態によって異なります。
当院では整形外科に力を入れており、パテラの手術も行っています。
チワワのパテラでお悩みの際はお気軽にご相談ください。

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大阪市城東区鶴見区の動物病院

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この記事の監修獣医師 脇谷知明
獣医師TW

麻布大学獣医学部獣医学科 卒業
東京都内動物病院 勤務
麻布大学付属動物病院 整形外科専科研修医(2022〜)
日本獣医麻酔外科学会所属
Fracture Repair on Toy-Small Breeds Course 修了(2023)
AO Vet Course – Principles of Small Animal Fracture Management 修了(2024)
Depuy Synthes TPLO SEMINAR 修了(2024)
膝蓋骨内方脱臼に対する関節再建ドライラボ 修了(2024

 

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コラム 神経、整形外科

小型犬が後ろ足のびっこをひいているときに考えられる疾患は?よくある骨や関節のトラブルとは

「犬が散歩中に後ろ足のびっこをひいている」
「犬がびっこをひいていて足が痛そうなので痛み止めをあげたい」
「小型犬がびっこをひいているけど、様子を見ていて大丈夫?」
小型犬がびっこをひいていたらこのように心配になる方は多いのではないでしょうか。
実は小型犬がびっこをひいているときは、足になにか異常があるサインかもしれません。
今回は小型犬が後ろ足のびっこをひいているときについて解説していきます。
ぜひ最後までお読みいただき、小型犬がびっこをひいているときの参考にしてください。

後肢を挙げて歩くトイプードルの子犬

びっことは?

一般的に広く使われている表現として、びっこという言葉があります。
しかし、このびっこという表現は最近では配慮が必要な表現です。
今回の記事では一般的な理解のために用い、医学的に跛行と呼ばれる状態を示す表現として説明していきます。
跛行とは、足を挙げていたりスキップするような症状のことを指します。
足を挙げるような仕草は整形外科的な疾患が原因であることが多く、足をひきずって歩くような仕草は神経的な疾患が原因であることが多いです。

小型犬が後ろ足のびっこをひいているときに考えられる病気

小型犬のなかでも、若齢犬か成犬かによって考えられる病気は異なります。
若齢犬でよくある後ろ足のびっこの原因は以下のようなものです。

 ・膝蓋骨脱臼(パテラ)
 ・レッグ・カルぺ・ペルテス病
 ・骨折などの外傷


一方で、成犬で考えられる原因には以下のようなものがあります。

 ・前十字靭帯断裂
 ・股関節脱臼
 ・膝蓋骨脱臼(パテラ)
 ・変形性関節症
 ・脊髄疾患
 ・リウマチなどの免疫介在性関節炎
 ・悪性腫瘍


これ以外にも爪の怪我や足先の皮膚トラブルでびっこをひくこともありますね。
上記のなかでもとくによく見られる骨や関節の異常について解説していきます。

こちらに向かって歩いてくるチワワ


膝蓋骨脱臼(パテラ)

膝蓋骨脱臼は膝のお皿である膝蓋骨が本来の位置から外れて脱臼してしまう病気です。
チワワ・トイプードル・ポメラニアンなどの小型犬にとくに多くみられますが、原因は分かっていません。
重症度によって4つのグレードに分類され、グレードが高い方が重症度が高いです。


グレードは症状によって分類されるわけではないため、見た目でグレードの判断はできません

重症度が高くてもあまり症状がない場合もあれば、びっこをひいていてもグレードは低い場合もあります。
膝蓋骨脱臼は予防することが難しく、自然に治ることもないため内服や日常的なケアなどで様子を見ていくか、手術をするか選ぶことになります。


前十字靭帯断裂

前十字靭帯断裂は膝のなかにある前十字靭帯が切れてしまう病気です。
物理的な衝撃などで靱帯が切れてしまうと、痛みが出てびっこをひきます。
小型犬でも活発な犬や、肥満傾向の犬などに多いです。
放置してしまうと関節炎が進行したり、痛みからQOLが低下したりする可能性があります。


体重の軽い小型犬や、部分的に断裂している場合は保存療法で様子をみることもありますが、根本的な治療としては手術が選択されます。

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レッグ・カルべ・ペルテス病

レッグ・カルべ・ペルテス病は太ももの骨の一部分である大腿骨頭という部分が壊死してしまう病気です。
1歳未満の小型犬に多い病気ですが、詳しい原因は分かっていません。
股関節を伸ばしたときに激しい痛みが生じることやびっこをひくことが多いです。


内科治療では根本的に治らず痛みのコントロールも難しいため、ほとんどの場合で手術が必要になります。

多くは片側に起こりますが、両側に起こることもあります。
放っておくと、筋肉量が落ちてしまい足を使えなくなるため、早めに対応することが大切です。


骨折

骨折は骨のさまざまな箇所で起こります。
とくに若い小型犬では、大きな外傷がない場合でも成長板骨折という骨折が起こりやすいとされています。
成長板とは骨を成長させるために、子犬や若齢期にみられる軟骨組織です。
成長板は軟らかい脆弱な組織なので、ジャンプなどの小さな衝撃でも骨折してしまうことがあります
成長板骨折を放置すると痛みや成長異常に繋がります。
骨折した箇所にもよりますが、ほとんどの場合で整復手術が必要です。

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変形性関節症

変形性関節症とは、関節にある軟骨がすり減ってしまい、骨や関節包に炎症が起こっている状態です。
原因はさまざまですが、関節への蓄積ダメージや老化などで進行していきます。
変形性関節症によって起こる関節内の変化は、一度起こると元に戻すことはできません。
変形性関節症は内科治療が適応になることも多いです。


内科治療の目的は、進行を緩めてQOLの改善・維持をすることになります。

変形性関節症の内科治療についてはこちらをご覧ください。
▶︎犬の整形外科って外科以外の治療はあるの?手術以外の選択肢|内科的治療について解説

よくある質問(FAQ)

Q.小型犬がびっこをひいていて足が痛そう。人間の痛み止めをあげてもいい?
A.人間用の痛み止めは犬にあげてはいけません。
犬に人間用の薬をあげると中毒になる可能性があります。
犬用の痛み止めだとしても、骨折などの手術が必要な状態で痛み止めをあげると、かえって動き回るようになり状態が悪化する可能性もあります。
小型犬が痛そうにしているのであれば一度動物病院で診てもらいましょう。

 

Q.小型犬がびっこをひいている。元気も食欲もあるので動物病院には行かなくてもいい?
A.動物病院に行った方が良いです。
元気や食欲はあっても、びっこの原因となる異常がある可能性が高いです。
様子をみたとしても、1〜2日経っても症状が改善しない場合は動物病院に行くことをおすすめします。

 

Q.犬がびっこをひくことがあるけど、散歩に行ってもいい?
A.びっこの原因にもよるので動物病院に相談しましょう。
なるべく安静が必要な場合もありますし、軽度のパテラなどであれば適度な運動は筋肉量の維持にも繋がります。
散歩の途中で疲れて歩かなくなったり、足を挙げてしまうようなら散歩の時間・距離を調整しても良いでしょう。

 

まとめ

小型犬が後ろ足のびっこをひいている場合、骨や関節にトラブルが起こっている可能性があります
小型犬のなかでも、子犬か成犬かによって起こりやすい病気は異なります。
骨折などなるべく早めに対応した方が良い場合もあるため、小型犬がびっこをひいているときは一度動物病院に相談することがおすすめです。
当院では整形外科に力を入れています。
小型犬がびっこをひいていてお悩みの際はお気軽にご相談ください。

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この記事の監修獣医師 脇谷知明
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チワワでよく聞くパテラって何?パテラの症状やグレードなどについて解説

「最近チワワが急に後ろ足を挙げることがある」
「チワワがスキップするみたいに歩くけどパテラ?」
「チワワがパテラと診断されたけど、散歩はどうすればいい?」
このようにチワワの歩き方でお悩みの方は多いのではないでしょうか。
チワワの歩き方の違和感はパテラと診断されることが多く、聞いたことのない病名に不安を感じる飼い主さまも非常に多いです。
この記事ではパテラについて解説していきます。
ぜひ最後まで読んでいただき、チワワの後ろ足に異変がみられるときの参考にしてください。

砂利の地面で寝そべるチワワ

パテラとは?

日本では膝蓋骨脱臼が「パテラ」という略称で呼ばれます。
膝蓋骨脱臼は本来英語ではPatellar Luxationと言われます。
前半部分のパテラが膝蓋骨(膝のお皿)のことを示す英語なので、日本では膝蓋骨脱臼のことを略してパテラと言われることが多いです。


膝蓋骨脱臼は膝のお皿が本来の位置から脱臼してしまう病気
です。

本来の位置より内側に脱臼することを内方脱臼、外側に脱臼することを外方脱臼と言います。
チワワなどの小型犬では外方よりも内方脱臼になることが多いです。

チワワがパテラになりやすいのはなぜ?

チワワはパテラが起こりやすい犬種です。
チワワは身体が小さくなるよう品種改良などが行われ、骨の角度異常や変形が起こりやすい犬種と言われています。
また、筋肉量が少なく関節の安定性が低いことからも、パテラが起こりやすいのではないかという見方もあります。
パテラが起こる原因は明確になっているわけではありませんが、チワワのこのような身体的特徴もパテラの原因のひとつとなり得るでしょう。

パテラの症状は?

パテラの症状としては以下のようなものがあげられます。

 ・後ろ足を挙げることがある
 ・散歩中にスキップするように歩く
 ・後ろ足をピーンと伸ばす仕草をする

ただし、このような症状がチワワにみられたからと言って必ずパテラが原因とは言い切れません
他の病気が原因でも同様の症状が出ることがあります。
逆に、症状がなくてもパテラが認められることもあります
気になる症状がある場合は一度動物病院で見てもらうことをおすすめします。

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パテラのグレードとは?

パテラは、重症度に応じて4段階のグレードに分類されます。

 ・グレード1:膝蓋骨は手で脱臼させることができるが、手を離せば正常な位置に戻る
 ・グレード2:膝蓋骨は膝を曲げ伸ばしするときに、自然と脱臼・整復を繰り返す
 ・グレード3:膝蓋骨は常に脱臼したままで、手で元の位置に戻すことができる
 ・グレード4:膝蓋骨は常に脱臼していて、手で元の位置に戻すことはできない

グレードが上がるほど重症度は高いということです。 

チワワがパテラと診断されたら気をつけたいこと

家の中で段差の途中にいるチワワ

チワワがパテラと診断されたら、日常生活で気をつけた方が良いことがいくつかあります。
チワワの関節になるべく負担がかからないように生活環境を整えてあげましょう。


体重管理

太っていることは関節への負担になります。
適正体重を保てている場合はそのままで問題ありませんが、太り気味の場合はダイエットをおすすめします。
犬の体重は運動よりも食事で管理する方が確実です。
食事管理でダイエットを行う場合、以下のように食生活を見直す必要があります。

 ・おやつを控える
 ・ダイエットフードに変更する
 ・食事量を減らす


また、適正体重はそれぞれの犬で異なります。

同じチワワでも骨格などによって目安となる体重は変わってきます。
適正体型の確認方法についてはこちらをご覧ください。
太っている?痩せている?犬の理想体型とは|犬の肥満度をチェック


生活環境の見直し

床が滑りやすいことも関節の負担に繋がります。
フローリングなどの滑りやすい場所で生活している場合は、床材を滑り止めマットなどに変えることをおすすめします。
以下のようなことも関節の負担となるため控えるようにしましょう。

 ・ソファやベッドからの飛び降り・飛び乗り
 ・階段の過度な使用
 ・後ろ足2本で立ち上がる


適度な運動

適度な運動で筋肉量を維持することも大切ですが、過度な運動は関節に負担がかかります。
散歩の途中で疲れて座り込んでしまったり、足を頻繁に挙げるようになったりするなどの場合は散歩が長い可能性があります。
適度な運動量になるよう、散歩の時間や距離などを調整しましょう。
ドッグランで走る場合は関節に負担のかかりやすい激しい運動や、急旋回に注意が必要です。

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チワワがパテラになったら治療が必要?

パテラは自然に治る病気ではないため、基本的に治療が必要です。
また、パテラを放置すると関節炎が進行していきます。
パテラの症状や関節炎の進行を管理するため、手術をせずに内科治療や日常的なケアを続ける保存療法を選ぶのか、手術で膝の構造自体を作り直す外科療法を選ぶのかはチワワの状態によって異なります。


パテラの治療について詳しくはこちらをご覧ください。

▶︎チワワがパテラと診断された!パテラは治る?手術は必要?パテラの治療について解説

よくある質問(FAQ)

Q.子犬のときにパテラと診断された。成長すると自然に治る?
A.成長によって自然に治癒することは基本的にありません。
慢性化することで足を挙げるなどの症状自体はなくなることはありますが、病態は悪化していきます。
また、成長とともに体重が増えることで症状が悪化することもあります。

 

Q.チワワが足を挙げている。パテラ?
A.パテラ以外でもみられる症状のため、必ずしもパテラとは言い切れません。
チワワが足を挙げている場合に考えられる疾患は、パテラ・前十字靭帯断裂・レッグペルテス病・骨折などさまざまです。
パテラであれば緊急性は低いですが、骨折している場合は痛みもあり緊急度が上がります。
一度動物病院で診察してもらいましょう。

 

Q.チワワが足を挙げている。パテラ?
A.パテラ以外でもみられる症状のため、必ずしもパテラとは言い切れません。
チワワが足を挙げている場合に考えられる疾患は、パテラ・前十字靭帯断裂・レッグペルテス病・骨折などさまざまです。
パテラであれば緊急性は低いですが、骨折している場合は痛みもあり緊急度が上がります。

 

まとめ

パテラと言われる膝蓋骨脱臼は、膝のお皿が本来の位置から脱臼してしまう病気です。
チワワは身体が小さくなるよう品種改良などが行われ、パテラになりやすい犬種のひとつです。
チワワの歩き方に違和感があることでパテラに気づく場合もありますが、症状がなくてもパテラがあり健康診断などで発見されることもあります
パテラと診断されたら以下のようなことに気をつけることがおすすめです。

 ・体重管理
 ・生活環境の見直し
 ・適度な運動


チワワの歩き方やパテラでお悩みの際はお気軽にご相談ください。

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犬の整形外科って外科以外の治療はあるの?手術以外の選択肢 内科的治療について解説

「整形外科には手術のイメージしかない」
「外科手術以外の選択肢も知りたい」
「気になる症状があるけど、内科治療も提案してくれるのか不安」
整形外科は骨折整復や靱帯修復など手術のイメージが強く、上記のように不安になってしまいますよね。
しかし、整形外科診療において内科的治療が適応になるシーンは多くあります


今回は整形外科診療における内科的治療について解説します。

ぜひ最後までお読みいただき、動物病院で相談するときの参考にしてみてください。

立ち上がって足を挙げるチワワ

内科的治療が適応になる疾患は?

整形外科診療では、変形性関節症につながる多くの疾患で内科的治療が選択されることがあります。
そのため、内科的治療が適応となるケースは非常に幅広くあります。

変形性関節症とは?

変形性関節症とは、簡単に言うと関節軟骨が何かしらの原因ですり減ってしまい、骨や関節包に炎症が起きている状態です。
炎症によって関節痛や関節の可動域制限が引き起こされます。

変形性関節症の原因

変形性関節症の原因は幅広く、一般的に「一次性」と「二次性」に分けられます。 

 ・一次性:関節に既存の障害や形状の異常がなく、加齢性変化・体重や運動などの負荷によって生じるもの
 ・二次性:関節内骨折・靱帯断裂・半月板損傷といった外傷や、関節の脱臼または形成異常に続発するもの

人間では一次性が多く認められる一方で、犬では二次性が多く認められます

内科的治療で変形性関節症を治すことはできるの?

道端で振り返るトイプードル

残念ながら、変形性関節症によって起こる関節内の変化は不可逆的であり、一度生じると元に戻ることはありません
その進行をいかに緩やかにしてQOLの改善・維持を図るかが治療のポイントとなります。
具体的な治療法としては以下の3つが挙げられます。


体重管理

関節への負担は体重が増えることで大きくなります。
減量することで変形性関節症による痛みのレベルが改善した報告もあります。
過度に減量する必要はありませんが、標準体型を目指しましょう


標準体型のチェック方法についてはこちらをご覧ください。

▶︎太っている?痩せている?犬の理想体型とは|犬の肥満度をチェック


運動管理

適度な運動は筋肉量の維持や関節可動域の維持に重要です。
しかし、過度な運動や無理な動きは関節に負担がかかります


犬が散歩から帰る時に足を挙げている場合は、散歩の距離・時間・スピードなどが負担となっている可能性があります。

犬にとって適正な運動量を継続するようにしましょう。


生活環境の改善

生活環境を整えることもポイントのひとつです。
以下のような場合は関節に負担がかかっている可能性があります。

 ・フローリングで生活していてよく滑っている
 ・階段やソファ、ベッドなどの段差を上り下りする


日常生活における生活環境にも気をつけて関節への負担を減らしましょう。

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痛みの管理

変形性関節症が原因で痛みが生じていると考えられるときは痛みの管理が行われます。


痛みの管理として使用される薬やサプリメントにはさまざまな種類があり、疾患の種類、動物の状態や年齢などを考慮して使用が検討されます


NSAIDs

NSAIDsは人間で使用されるロキソニンの仲間で、とくに痛みが強い場合に使用が検討されます
副作用として消化器症状や腎障害が認められることがあり、消化器疾患や腎疾患がある場合には注意が必要です。


抗NGFモノクローナル抗体製剤

抗NGFモノクローナル抗体製剤は最近発売された新しいタイプの薬です。
月1回の注射で鎮痛効果が得られます。
副作用は少なく、基礎疾患がある場合にも使用できることが多いです。


サプリメント

サプリメントは長期的に使用する場合に最も多く使用されます。
サプリメントなので大きな副作用が認められることはほぼありません。
NSAIDsほどの鎮痛効果はありませんがある程度の効果が認められます

よくある質問(FAQ)

Q.犬が足を痛がっているけど散歩に行っていい?
A.犬が足を痛そうにしているときは散歩に行かないほうが良いです。
無理に運動させると症状が悪化する可能性があります。
一度動物病院で診てもらい、必要であれば痛み止めなどを処方してもらうと良いでしょう。

 

Q.犬が関節炎と言われました。関節炎は治療したら治る?
A.変形性関節症によって起こる関節炎の場合、元の健康な関節を完全に取り戻す、ということはできません。
変形性関節症によって起こる関節内の変化は不可逆的なためです。
関節炎の治療目的は、進行を緩やかにすることです。

 

Q.犬の関節の健康のためにダイエットを勧められた。どのくらい痩せればいい?
A.犬種や体重などによります。
理想的な体型は、肋骨が適度に触れて上から見たときにくびれがあり、横から見ると適度にお腹が引き締まっている体型です。
適切な食事管理や運動管理で理想体型を目指しましょう。

まとめ

整形外科というと手術のイメージが強いかもしれませんが、内科的治療が適応になることは実際には多く認められます。
変形性関節症によって起こる関節内の変化は不可逆的であり、一度生じると元に戻ることはありません。
したがって、その進行をいかに緩やかにするかが治療のポイントとなります。
「おうちの子がどこか痛いのかな?」と思った場合はお気軽にご相談ください。

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若いチワワが後ろ足を痛がる 考えられる原因について解説

「散歩中たまにスキップしていて後ろ足の動きが変」
「まだ若いのに後ろ足を痛がって、足をあげることが多い」
「チワワを抱っこしていたら落としてしまって後ろ足をあげている」

若いチワワを飼っていてこのような症状が見られると心配ですよね。
「元気だし病院に行かなくても大丈夫」と放っておくと、さまざまな疾患を見逃してしまう可能性があります。


今回は若いチワワが後ろ足を痛がっているときに考えられる疾患について解説します。
ぜひ最後までお読みいただき、若いチワワが後ろ足を痛がっているときにお役立てください。

草むらでこちらを見上げるチワワ

後ろ足を痛がっているけど様子を見ていて大丈夫?

若いチワワが後ろ足を痛がっているというだけではどのような状態なのか判断が難しいため、早期に病院を受診しましょう
犬が後ろ足を痛がっている場合、さまざまな原因が考えられます。
人間でいう捻挫のように様子を見ていて治るような状態の可能性や、手術が必要な病気の可能性もあります。
元気も食欲もあるからと言って一概に様子を見ていて大丈夫とは言い切れません。

動物病院ではどんな検査をするの?

犬が後ろ足を痛がるとき、動物病院では以下のような検査が行われます。

 ・視診・歩様検査:立ち方、歩き方を確認することで痛みのある足を確認
 ・触診:全身の骨や関節を念入りに触診し、痛みや構造的な異常を確認
 ・X線検査:異常が認められた箇所のX線検査を実施することで骨折や脱臼、関節炎などを確認


これらの検査を実施することで、痛がっている箇所や原因について調べることができます。


神経疾患によって後ろ足の異常が認められることもあるため、必要に応じて神経学的な検査が実施されることもあります

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考えられる疾患は?

若いチワワが後ろ足を痛がるときに考えられる原因はさまざまです。
しかし、若齢かつ小型犬となるとある程度疾患は限られてきます。
以下に可能性の高い疾患を解説します。


膝蓋骨脱臼(パテラ)


膝のお皿である膝蓋骨は英語でパテラと言われるため、膝蓋骨脱臼はそのままパテラと呼ばれることが多いです。

パテラはチワワやトイプードルなどの小型犬で多く認められる疾患です。
膝蓋骨が本来あるべき場所(大腿骨の滑車)から脱臼してしまう病気で、重症度は4段階に分類されます。

 ・Grade1 膝蓋骨は手で押すと脱臼するが、手を離せば正常な位置に戻る
 ・Grade2 膝蓋骨は膝を曲げると自然に脱臼や整復を繰り返す
 ・Grade3 膝蓋骨は常に脱臼していて、手で押せば整復できる
 ・Grade4 膝蓋骨は常に脱臼していて、手で押しても整復されない

Grade1が最も軽度Grade4が最も進行した状態です。


散歩中に急にケンケンするように歩いたり、後ろ足を完全に挙げてしまったりと症状はさまざまです。


触診によって重症度が評価され、X線検査で骨の変形や関節炎の有無が確認されます。

治療法は内科的な治療と手術による整復があり、重症度や症状によって治療法が検討されます


レッグ・カルベ・ペルテス病


レッグ・カルベ・ペルテス病は股関節の大腿骨頭が壊死してしまう病気で、原因ははっきり分かっていません。

1歳未満の若齢かつ小型犬に多く発生し、壊死した大腿骨頭は激しい痛みが生じるため跛行の原因となります。
進行すると筋肉量が低下し、足をほとんど使えなくなってしまうことが多いため早期の診断が重要です。


触診では筋肉量の低下や股関節の痛みが確認され、X線検査で診断されます。

壊死した大腿骨頭が内科的に修復されることは難しく、ほとんどの症例で手術が必要になります。


骨折


後ろ足の骨折は骨のさまざまな場所で起こります。

若い犬ではとくに骨の成長を担っている、成長板での骨折が起こりやすいです。
成長板は軟骨性の組織で、柔らかく脆弱なため頻繁に骨折がみられます。
ソファからの着地失敗や抱っこからの落下など日常生活における小さな衝撃で骨折することもあるため注意が必要です。
成長板骨折が認められた場合は早期に整復手術が必要になります。

よくある質問(FAQ)

Q.チワワが後ろ足を痛そうにしている。様子みていて大丈夫?
A.症状につながる原因によるため、大丈夫とは言い切れません。
とくにレッグ・カルベ・ペルテス病や骨折であれば手術が適応になるため、早めに動物病院へ行きましょう。
一時的に足を挙げているだけと飼い主さまが感じても、動物病院で一度検査してもらうことをおすすめします

 

Q.後ろ足が痛そうな犬にサプリが効くと聞いた。サプリ飲んでいい?
A.サプリで症状が改善する場合とそうでない場合があります。
例えば、手術が適応になるような状態であればサプリの効果は薄いでしょう。
動物病院でも一度相談し、犬の状態をみてもらってからサプリを開始すると良いです

 

Q.チワワが後ろ足が痛そうなのに、動物病院に行くと痛そうにしない。どうすればいい?
A.チワワが後ろ足を痛そうにしている動画を撮影して動物病院に行ってください。
病院では犬が緊張して日常とは違う様子になることも多いです。
携帯で構いませんので、動画に残しておいて動物病院で確認してもらうことをおすすめします

まとめ

若いチワワが後ろ足を痛がっている場合、捻挫のような様子見で治るような状態から手術が必要になる病気までさまざまな可能性が考えられます。
「後ろ足を痛がっているけど若いし元気だから大丈夫」と様子を見ていると病気の発見が遅れてしまいます。
発見が遅れると治療に時間がかかってしまうため早期の診断・治療が重要です。
若いチワワが後ろ足を痛がっている場合は早めに病院を受診しましょう。
犬が足を痛がっていてお悩みの際はお気軽にご相談ください。

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この記事の監修獣医師 脇谷知明
獣医師TW

麻布大学獣医学部獣医学科 卒業
東京都内動物病院 勤務
麻布大学付属動物病院 整形外科専科研修医(2022〜)
日本獣医麻酔外科学会所属
Fracture Repair on Toy-Small Breeds Course 修了(2023)
AO Vet Course – Principles of Small Animal Fracture Management 修了(2024)
Depuy Synthes TPLO SEMINAR 修了(2024)
膝蓋骨内方脱臼に対する関節再建ドライラボ 修了(2024

 

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