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犬に人間用のリンデロン軟膏を塗っても問題ない?犬が舐めたらどうなる?

「皮膚が痒そうな犬にリンデロンを塗っても大丈夫?」
「動物病院でリンデロンを処方されたけど、ステロイドは犬に悪影響?」
「犬がリンデロンを舐めてしまったけど問題ない?」
このようにリンデロンが犬の身体に影響ないのか、心配になったことのある飼い主さまは多いのではないでしょうか?
今回は犬にリンデロンがどんな影響を及ぼすのかについて解説していきます。
ぜひ最後までお読みいただき、日々の健康管理に役立ててください。

リンデロン軟膏

 

リンデロンとは?

リンデロン軟膏はステロイド成分を含む外用薬です。
人間の皮膚炎治療でよく使われており、抗炎症作用とかゆみ止め効果があります。
同様の効果を期待して、犬の皮膚トラブルにも動物病院で処方されることがある医薬品です。
リンデロンにはいくつかの種類があり、ステロイド以外に含まれている成分やステロイドの強さなどが異なります。


外用薬であるリンデロンは皮膚に直接塗布するため、内服のステロイド剤に比べて全身への影響が少ない副作用のリスクが低い患部をピンポイントで治療できるというメリットがあります。

犬にリンデロンは使っていいの?

リンデロンは犬にも使える薬です。
リンデロンは動物病院では皮膚症状のある犬に処方されることもあります。
しかし、自己判断でリンデロンを使用するのは控えた方が良いです。
リンデロンを自己判断で使用しないほうが良い理由は主に以下のことが挙げられます。


症状の悪化に繋がる可能性

犬が痒そうだからと言って原因もわからないままリンデロンを使用してしまうと、かえって症状が悪化する可能性があります。
とくに細菌や真菌など感染が原因の場合は、ステロイドによる免疫抑制がかかり症状の悪化に繋がる可能性があります。


リンデロンの種類の多さ

リンデロンは市販で売っているものや、人間の病院でしか処方されないものとしての分類だけでなく、軟膏やクリーム・ローションタイプなど非常に多くの種類があります。


種類によってステロイドの強さも違えば、ステロイド以外に含まれる成分なども異なります
犬と人間では皮膚の厚さや薬の吸収率が異なるため、獣医師の判断が必要です。

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リンデロンを犬に使用するときの注意点

前肢を舐める柴犬

動物病院から処方されたリンデロンを犬に使用するときは以下のようなことに注意しましょう。


犬が舐めないようにする

犬が塗り薬を舐めてしまうことはよくあることです。
犬に塗った薬を舐められてしまうと効果が得られないだけでなく、薬の成分を体内に摂取してしまいます。
犬がリンデロンを舐めた場合、内服のステロイドと比較して体への影響は少なく、大きな副作用が出てくることは非常に稀です。
しかし、リンデロンにはワセリンなども含まれており、下痢などの消化器症状に繋がることがあります
犬が塗り薬を舐めてしまう場合は、エリザベスカラーを装着したり、おやつや遊びなどで気を逸らすなどの工夫が必要です。


勝手に使用を中止しない

ステロイドは、症状が改善したからといって突然使用を中止すると、症状の再発や悪化に繋がります
使用の中止や減量は、必ず獣医師と相談しながら行うようにしましょう。


長期使用の危険性

リンデロンを長期間使用し続けると、以下のような副作用が起こる可能性があります。

 ・皮膚が薄くなる
 ・免疫が抑制されて細菌や真菌の感染症を起こしやすくなる
 ・毛が抜ける

これらの副作用を防ぐため、獣医師に指示された期間と使用方法を必ず守りましょう

よくある質問(FAQ)

Q.人間用のリンデロンを犬に使用してもいいですか?
A.獣医師の処方のもと使用するようにしてください。
犬にも人間用のリンデロンを使用することはできますが、使う頻度やいつまで塗り続けるのかなどを含めて動物病院の指示を仰ぐことをおすすめします。
犬の皮膚症状がステロイドを使用した方が良いものなのかも含めて一度動物病院に相談しましょう。

 

Q.犬がリンデロンを舐めてしまった。動物病院に連れて行ったほうが良い?
A.犬の状態によります。
外用薬を舐めてしまった場合、少量であれば体調に影響が出る可能性は低いです。
大量に舐めた場合や、気になる症状が出ている場合、他の薬やキャップの誤食もある場合などは動物病院に相談しましょう。

 

Q.犬にリンデロンを塗っていると皮膚の調子が良いので塗り続けても良い?
A.症状にもよりますが、基本的に塗り続けるのは良くないです。
長期使用は副作用が出る可能性があります。
使用し続けたい場合は一度動物病院に相談しましょう。

まとめ

リンデロン軟膏はステロイド成分を含む外用薬です。
人間の皮膚炎治療でよく使われており、抗炎症作用とかゆみ止め効果があります。
リンデロンは犬にも使える薬ですが、自己判断でリンデロンを使用するのは控えた方が良いです。
リンデロンの使用は、感染が原因だと症状が悪化する可能性があることや、種類が多くステロイドの強さが異なることなどから、獣医師の指示のもと使用する必要があります
気になる皮膚症状が出ている場合は動物病院で診てもらいましょう。
犬の皮膚症状でお悩みの際はお気軽にご相談ください。

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この記事の監修獣医師
院長 脇谷俊佑
獣医師SW

麻布大学獣医学部獣医学科 卒業
大阪市内動物病院 勤務
城東鶴見どうぶつ病院 開院
近畿動物医療研修センター 画像科研究生
獣医教育・先端技術研究所(IVEAT)腹部超音波検査研修 修了
日本獣医がん学会 所属

 

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コラム 猫の診療 皮膚科

猫の脱毛は要注意!カビの可能性 皮膚糸状菌症は人にもうつる

「猫の毛が円形に抜けている」
「猫が脱毛しているけど、感染症によるもの?」
「一緒に暮らす猫同士で脱毛がうつっている気がする」

猫に脱毛がみられると心配ですよね。
人にもうつるのか悩む方も多いかもしれません。
今回は脱毛の原因のひとつである猫のカビについて解説していきます。
ぜひ最後まで読んでいただき、猫に脱毛がみられるときの参考にしてください。

毛づくろいをする猫

猫の脱毛の原因は?

猫に脱毛がみられたときに考えられる原因は、以下のようにさまざまです。

 ・感染症(細菌、真菌、寄生虫によるもの)
 ・アレルギー
 ・ホルモン性疾患
 ・自己免疫性疾患
 ・腫瘍

上記以外にもストレス性代謝性など、脱毛が起こる原因は多岐にわたります。
今回は、感染症のなかでも人にうつる可能性の高い猫カビについて解説していきます。

猫のカビとは?どうやってうつる?

猫に脱毛がみられたときに原因のひとつとして考えられるのが猫カビです。
猫カビは正式には皮膚糸状菌症という、真菌(カビ)による感染症のことです。
真菌にはさまざまな種類がありますが、そのうちの数種類のカビが猫カビの原因となります。


感染している犬や猫との接触が原因となるため、以下のような猫で感染の可能性が高いです。

 ・ペットショップ・ブリーダーから迎え入れたばかりの子猫
 ・外に出る猫
 ・多頭飼育の猫


免疫力が低いと感染するリスクが高く、子猫や免疫不全状態の猫ではとくに注意
が必要です。


毛に付着して感染することから長毛の猫でもよくみられます。

長毛の猫だと、毛に隠れて皮膚症状が見えにくいため、ブラッシングの際など日頃から皮膚の状態も合わせて観察することがおすすめです。


また、カビに感染していたとしても症状が出ないケースがあります。

症状が出ていない猫でも皮膚糸状菌に感染していれば、接触で他の動物に感染するので注意が必要です。
真菌は感染力が強く、中途半端な対応だと再感染の可能性があります。
治療と合わせて生活環境のクリーニングも同時並行で行うことが大切です。

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猫のカビではどんな症状が出てくる?

猫カビになると、顔まわりや足先・尻尾の先などに以下のような症状がみられます。

 ・脱毛
 ・赤み
 ・フケ
 ・痒み

これらの症状は左右非対称に出てきます。
痒みはほぼない場合もあり、あったとしても脱毛の割に痒み自体は軽度の場合が多いです。
猫カビが人間に感染した場合は、腕などに円形の赤い発疹が出たり、痒みが出たりします。
猫カビの治療中に人間にも症状が出た場合は、人間の皮膚科で診療してもらいましょう。
その際は猫が皮膚糸状菌症になっていることも合わせて伝えてください。

猫カビになったときに自宅でできる対策

猫がカビと診断されたときに自宅でできることは感染源との接触を防ぐことや、生活環境を綺麗にすることなどです。
動物病院での治療に合わせて自宅での対策も行いましょう。


感染源との接触を防ぐ


感染源となり得る外に出る猫や、野良猫との接触は感染リスクを高めるので避けましょう。

多頭飼育の場合、猫カビに感染している猫はなるべく隔離することをおすすめします。
可能な範囲で、移動も少なくできるとより良いです。
猫カビは動物間だけでなく、動物と人の間でも感染します。
感染している猫に触れたあとは手だけでなく、腕などもよく洗いましょう。
服などに着いた感染猫の抜け毛が、他の猫に着くことで感染が蔓延することもあるので注意が必要です。


また、感染している猫以外にも、感染猫の毛が付着していそうなものは感染源となります。

毛布やクッション、ブラシやバリカンなども感染源になる可能性が高いです。


生活環境を綺麗にする


生活環境を綺麗にすることも猫カビの対策として重要です。

皮膚糸状菌は生命力が強く、自宅内で1年間も生き残ることができると言われます。
抜けた毛も感染源になるため、掃除をしないと再び感染してしまいます。
掃除機や使い捨てシートなどで床を綺麗にし、消毒液を使用して掃除しましょう。
毛布やクッションなど洗えるものはなるべく塩素系の消毒液につけてから洗濯することをおすすめします。


免疫力の維持


猫カビの感染は免疫力の低下にも関係しています。

基本的に子猫など免疫力の低い猫で感染しやすい皮膚糸状菌ですが、免疫力が下がると成猫でも感染します。
免疫力維持のために日頃から以下のようなことに気をつけてみてください。

 ・ストレスの少ない生活環境
 ・適度な運動
 ・バランスの良い食事


人間も猫と同様、免疫力が低いと感染しやすい
です。

子供や高齢者、治療中の疾患がある人などはとくに感染のリスクが高いため、感染している猫とのスキンシップは控えることをおすすめします。

よくある質問(FAQ)

Q.猫にハゲができている。猫カビ?
A.猫カビ以外にも、猫が脱毛する原因はさまざまです。
動物病院でも診断時には専用の機器を使用したり、毛を抜いて顕微鏡で検査したり、と見た目だけでの猫カビの判断は確実ではありません。
原因によって治療も異なりますので、一度動物病院で診察してもらいましょう。

 

Q.猫カビは人間にうつる?
A.猫カビは猫から猫だけでなく、猫から人間にも感染します。
とくに免疫力の低い子供や高齢者、持病がある方は注意が必要です。
できるだけ感染猫とのスキンシップは控えると同時に、生活環境を綺麗に保つことも重要です。

 

Q.猫がカビに感染した。家にいる他の猫にうつさないためにはどうしたらいい?
A.まずは感染した猫を隔離し、他の猫との接触をなくしましょう。
感染猫の毛から他の猫にうつっていくため、毛布やクッションなども隔離するか、綺麗にしてから使うことをおすすめします。

まとめ

猫のカビと言われる皮膚糸状菌は、主に感染動物との接触でうつっていきます。
野良猫との接触や、外に出る猫の場合はとくに注意が必要です。
脱毛や痒みなど心配な症状がみられたら動物病院でみてもらいましょう。
猫のカビは人にも感染するため、人に赤みや痒みなどの症状が出た場合は人間の病院でみてもらってください。
皮膚糸状菌は主に毛に付着し、抜け毛も感染源となります。
一度症状が治っても、環境が綺麗になっていないと何度も再感染する可能性があります。
カーペットやブラシなど毛が付着しそうなものは全て綺麗に掃除しましょう。
「猫が脱毛していてカビかもしれない」とお悩みの際はお気軽にご相談ください。

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この記事の監修獣医師
院長 脇谷俊佑
獣医師SW

麻布大学獣医学部獣医学科 卒業
大阪市内動物病院 勤務
城東鶴見どうぶつ病院 開院
近畿動物医療研修センター 画像科研究生
獣医教育・先端技術研究所(IVEAT)腹部超音波検査研修 修了
日本獣医がん学会 所属

 

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