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犬の精巣の大きさが左右で違うのは精巣腫瘍かも?犬の精巣腫瘍は若いうちの去勢で予防

「精巣の大きさが左右で違う気がする」
「去勢をするかずっと悩んでいるけど将来精巣腫瘍になっちゃうの?」
「お腹の中に精巣が残っているけど大丈夫?」

犬の去勢をしていなかったり、犬の精巣や身体に異変があると心配になる方も多いのではないでしょうか。
今回は犬の精巣腫瘍について解説していきます。
ぜひ最後までお読みいただき、犬の精巣に異変を感じたときや去勢を検討しているときに参考にしてみてください。

座っている柴犬の後ろ姿

犬の精巣腫瘍ってどんな病気?

犬の精巣腫瘍とは、オス犬の生殖器のひとつである精巣が腫瘍化してしまうものです。
去勢をしていない犬のうち、とくに中齢〜高齢犬で多いです。
未去勢犬の約30%で腫瘍化するという報告もあります。
精巣腫瘍は主に以下のような種類に分けられます。

 ・間質細胞腫(ラディッヒ細胞腫)
 ・精上皮腫(セミノーマ)
 ・セルトリ細胞腫

上記の腫瘍が組み合わさった混合腫瘍が見られることも珍しくありません。

精巣腫瘍だとどんなことが起こる?

犬の精巣が腫瘍化してしまうと以下のようなことが起こる可能性があります。

精巣の大きさの違い


犬の精巣腫瘍では左右の精巣の大きさに差が出ます

精巣腫瘍の多くは片側で発生しますが、両側に発生することもあります。
この場合は精巣が通常よりも大きかったり硬くなっていたりすることで気がつくことが多いです。
左右差がないからと言って精巣腫瘍ではないとは限らず、注意が必要です。


性ホルモンの過剰分泌


精巣腫瘍の種類によっては、性ホルモンが過剰に分泌されることで出てくる症状もあります。


とくにセルトリ細胞腫ではエストロゲンという性ホルモンが過剰分泌され、以下のような症状がみられることがあります。

 ・脱毛
 ・色素沈着
 ・乳腺の肥大
 ・腫瘍と反対側の精巣の萎縮
 ・貧血
 ・血小板の減少


性ホルモンの過剰分泌により骨髄で血液成分を作る働きが抑制されることもあります。

骨髄の働き抑制に伴って起こる貧血や血小板の減少などが重度になると、命に関わります


転移


精巣腫瘍は1〜20%ほどの確率で他の臓器に転移します。

リンパ節から、肝臓・腎臓・肺・脳など様々な場所へ転移の可能性があります。
転移先により症状もさまざまです。
例えば肺に転移すれば咳が出たり、呼吸が苦しそうなどの症状がみられるでしょう。

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潜在精巣の場合

精巣は成長するにつれて、お腹の中からお腹の外にある陰嚢という袋に入るように下降するのが正常です。
しかし下降せずにお腹の中に残っていたり、鼠蹊部あたりで留まってしまう場合があります。
これを潜在精巣と言い、通常の精巣よりも精巣腫瘍になる可能性が約10倍にもなります。
潜在精巣の場合は早期発見・早期治療のために、超音波検査や触診など動物病院での定期的な検査がおすすめです。

精巣腫瘍は予防できる?

犬の精巣腫瘍の予防は、若いうちの去勢手術が有効です。
とくに、潜在精巣は通常よりも精巣が腫瘍化する確率が高いため、早めに手術してしまうことをおすすめします。


若いうちに去勢手術を行うことには精巣腫瘍の予防以外にも様々なメリットがあります。

去勢手術のメリットについてはこちらをご覧ください。
▶︎犬の去勢をするメリットは?どうして動物病院では去勢が勧められるのか

よくある質問(FAQ)

Q.未去勢犬の精巣の大きさが左右で違います。病気ですか?
A.精巣腫瘍の可能性があります。
大きさ以外にも、硬くなるなどの違和感がある場合もあります。
一度動物病院で診てもらいましょう。

 

Q.犬が精巣腫瘍になったらどんな治療が必要?
A.基本的に手術が必要です。
腫瘍化しているのが片側の腫瘍だとしても、将来的にもう片側にも発生するリスクがあるため、両側の精巣を取ることになります。
転移がみられる場合は、化学療法や放射線など他の治療も検討することになります。

 

Q.犬が精巣腫瘍と診断された。予後は悪い?
A.去勢手術による治療を行い、転移がない場合の予後は良好です。
しかし、転移している場合は注意が必要です。
犬の状態をみながら、転移に対しての治療を検討する必要があります。

まとめ

精巣腫瘍は去勢をしていない中高齢の犬でよくみられます。
精巣腫瘍になると精巣の大きさや硬さの違和感や脱毛などで気がつくこともあるでしょう。
小さな変化でもすぐに気がつけるよう、日頃からよく犬を観察しておくことがおすすめです。
精巣腫瘍を放置してしまうと骨髄の働きが抑制されるなど、重症化する可能性もあります
最悪の場合、命に関わりますので予防が大切です。
精巣腫瘍は若いうちに去勢手術をすることで予防できる病気です。
犬の精巣腫瘍や去勢でお悩みの際はお気軽にご相談ください。

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この記事の監修獣医師
院長 脇谷俊佑
獣医師SW

麻布大学獣医学部獣医学科 卒業
大阪市内動物病院 勤務
城東鶴見どうぶつ病院 開院
近畿動物医療研修センター 画像科研究生
獣医教育・先端技術研究所(IVEAT)腹部超音波検査研修 修了
日本獣医がん学会 所属

 

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