狂犬病の予防接種はなぜ必須?犬と人を守るための狂犬病予防
「狂犬病の予防接種はなぜ義務なの?」
「人にも狂犬病ウイルスは感染する?」
「狂犬病に感染しても治る?」
こういった疑問や不安を持たれている方も多いのではないでしょうか。
「今まで病院や役所から言われてなんとなく狂犬病の予防をしているけど狂犬病についてはよく知らない」という方もいるかもしれません。
ぜひ最後までお読みいただき、狂犬病の恐ろしさと予防の重要性について理解していただければと思います。
狂犬病とは
狂犬病は人を含む全ての哺乳類に感染し得る、致死率100%の恐ろしい感染症です。
狂犬病には以下のような特徴があります。
・有効な治療法がない
・発症すれば犬も人もほぼ100%死亡する
・人では潜伏期間が1〜3ヶ月と長い
・発症するまで感染しているか検査する方法がない
このような特徴があるため、犬や人を守るためにも狂犬病は予防が重要です。
日本での発生はあるの?
過去、日本でも狂犬病が発生していました。
1950年に狂犬病予防法ができてから、国内の狂犬病の発生は減っていきました。
現在、狂犬病に感染したという報告は数十年間ありません。
日本で発生がないならワクチンは打たなくて良い?
日本では狂犬病の発生がないからと言って予防をしなくて良い訳ではありません。
たしかに上記のように現在日本は狂犬病の発生がない清浄国で、感染するリスクは低いでしょう。
しかし、ほとんどの国で清浄化されていないことや、海外旅行先で感染し日本へ帰国後死亡した例も報告されていることからも分かるように、日本国内に狂犬病ウイルスが持ち込まれ流行する可能性は十分にあります。
またWHOは、狂犬病が侵入した場合に蔓延しないために、どの程度の犬が狂犬病の免疫を持っていることが望ましいかという率を、すべての犬の70%としています。
現在行政に登録済の犬における日本国内の接種率は約70%です。
しかし、行政に登録していない犬も加味すると、接種率は50%以下になるとも考えられています。
現在の接種率のままだと、万が一狂犬病ウイルスが侵入したときに日本国内で蔓延する可能性があるでしょう。
もしものときに備えて、狂犬病の予防は毎年欠かさないことが重要です。
まとめ
狂犬病は発症したら治療法がなく、犬も人もほぼ100%死亡する恐ろしい感染症です。
現在、日本は狂犬病の発生がない状態を維持している清浄国ですが、ほとんどの国では清浄化に成功しておらず、いつ日本国内で発生してもおかしくない状況です。
万が一狂犬病ウイルスが日本国内に侵入してきても被害を最小限に抑えられるよう、狂犬病のワクチンを受けさせてあげましょう。
狂犬病の予防についてお困りのときはお気軽にご相談ください。
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