猫のSFTSは命に関わる感染症!1年を通したマダニ予防がおすすめ
「最近SFTSが話題だけどなんのこと?」
「うちの猫は一歩も外に出ないけど予防は必要?」
「大阪でもSFTSは発生している?」
最近注目されているSFTSですが、このような疑問をもつ飼い主さまも多いのではないでしょうか。
今回は動物だけでなく人にも感染するSFTSという感染症や予防法について解説していきます。
ぜひ最後までお読みいただき猫の予防に役立ててください。

SFTSとは
SFTSは日本国内では2012年頃に初めて感染が報告された、比較的新しい感染症です。
SFTSとは、重症熱性血小板減少症候群のことで、SFTSウイルスをマダニが媒介して感染します。
SFTSに感染したらどうなる?
猫がSFTSに感染したら以下のような症状がみられることがあります。
・発熱
・食欲不振
・嘔吐
・出血傾向
・黄疸
・意識障害
犬と比べて猫では重症化しやすいと考えられていて、SFTSを発症した猫のうち60%ほどは亡くなっています。
SFTSは治療をしても助からないこともある危険な感染症なため、予防が重要です。
人に感染した場合も、猫と同じような症状がみられると言われています。
SFTSはとくに高齢者で重症化しやすく、重症化すると死に繋がります。
人での致死率は20%ほどで、非常に危険な感染症です。
SFTSはマダニから感染する
猫のSFTSは、ウイルスをもったマダニに咬まれることで感染します。
マダニは主に草むらなどに生息しています。
山間部にとくに多いとされていますが、都市部でも公園や河川敷・住宅街の庭などで見つかっているため油断はできません。
感染した猫や犬から飼い主さまに感染することもあります。
また、マダニに咬まれることでSFTS以外の病気になる可能性もあるため注意しましょう。
大阪でSFTSは発生している?
大阪では人や猫などからSFTSの発生が認められています。
人では2017年からこれまでに大阪で8例の報告があります。
猫では、発熱などの症状がみられた猫からSFTSウイルスが検出されたり、体調不良の猫に咬まれた人がSFTSに感染し死亡した事例などが、大阪で発生している状況です。
SFTSは西日本での報告が多く、大阪でも上記のような報告があります。
全国的にも報告数が増えてきているため注意が必要です。
猫がSFTSにならないように予防はできる?
猫のSFTSの予防には以下のようなことがあります。
・完全室内飼いにする
・マダニに対する予防薬を使う
・外に出る猫は帰ってきたら身体をチェックする
SFTSは致死率が高いにも関わらず、治療には特効薬やワクチンなどがなく対症療法が中心です。
初期症状に気づかず、気づいた頃には重症化していたというケースもあるでしょう。
そのため、猫がSFTSに感染しないよう予防することが重要です。
完全室内飼いにする
外に出る猫はマダニに噛まれる可能性が高まります。
ベランダなどにマダニがいることもあるので、ベランダにも出さない方が良いです。
ただし完全室内飼いの猫でも、外から人や同居犬を経由したマダニに噛まれるリスクもゼロではないです。
しっかり予防するのであれば、室内飼いの猫でもマダニの予防薬を使うことをおすすめします。
マダニに対する予防
猫のSFTS予防にはマダニの予防薬も有効です。
マダニは1年を通じて活動していますが、とくに暖かい4〜10月頃に活発に活動しています。
外に出ない完全室内飼いの猫でも、人や同居犬にマダニがくっついて室内に持ち込まれることもあり、予防薬を使うことがおすすめです。
真冬でも活動するマダニもいるため1年を通した予防が理想的です。
マダニの予防薬には首に垂らすものや食べさせるものなどさまざまな種類があります。
ただし、予防薬と言ってもマダニが咬んだ後に駆除するものが大半です。
SFTSウイルスがマダニの駆除より先に猫に感染してしまうこともあり、100%SFTSを予防できるというわけではありません。
マダニに接触しない生活環境を保ったうえで、予防薬も使うと安心です。
外に出る猫は帰ってきたら身体をチェックする
どうしても外に出てしまう猫は、帰ってきたらマダニが付着していないか身体をチェックしましょう。
マダニは猫の身体についてもすぐに咬みつくわけではありません。
しばらく身体を歩き回っているため、ブラッシングなどでマダニが取れることがあります。
ただし、すでに咬みついたマダニは無理に取らないようにしましょう。
マダニの頭だけが残ってしまい炎症やしこりが残ることがあります。
マダニのお腹を押すと、マダニの体液が皮膚から入ってくる可能性もあり危険です。
猫にマダニが咬みついているときは、無理に取らずに一度動物病院で診てもらいましょう。
よくある質問(FAQ)
| Q.マダニと普通のダニは何が違う?普通のダニからもSFTSはうつる? |
| A.よく布団やカーペットにいるとされているダニはSFTSを媒介しません。 ダニは肉眼では見えないほど小さいですが、マダニの身体は大きく、3〜10mmほどで肉眼で確認できます。 マダニは吸血することでさらに身体が大きくなります。 |
| Q.猫にマダニがくっついている。手で取っていい? |
| A.猫の身体を歩き回っている状態であればブラシなどで取ってあげて良いです。 ただし、猫がマダニに咬みつかれている状態であれば手で取らないようにしましょう。 頭だけが残って炎症が起きたり、マダニの身体が潰れてマダニの体液が猫の体内に注入される可能性があります。 無理に取ることはせず、早めに動物病院へ連れて行きましょう。 |
| Q.猫の予防薬について、マダニはいつまでが予防期間ですか? |
| A.猫のマダニ予防は1年を通した予防が理想的です。 マダニはとくに4月〜10月頃に活動が活発になりますが、室内の断熱化の向上や温暖化などにより冬でも活動していることもあります。 マダニの種類によっては冬でも活動するマダニもいるので、通年予防がおすすめです。 |
まとめ
SFTSは重症熱性血小板減少症候群のことで、マダニが媒介します。
人にも感染する人獣共通感染症で、人での致死率は20%です。
猫では60%が死に至る危険な感染症にも関わらず、特効薬などはないため予防が非常に重要です。
マダニが活発なのは暖かい時期ですが、室内の断熱性の向上や温暖化などで、冬でも活動しやすくなってきています。
そのため、猫のマダニ予防は1年を通した予防が理想的です。
猫のマダニ予防などでお悩みの際はお気軽にご相談ください。
大阪市城東区鶴見区の動物病院
城東鶴見どうぶつ病院
この記事の監修獣医師
院長 脇谷俊佑

麻布大学獣医学部獣医学科 卒業
大阪市内動物病院 勤務
城東鶴見どうぶつ病院 開院
近畿動物医療研修センター 画像科研究生
獣医教育・先端技術研究所(IVEAT)腹部超音波検査研修 修了
日本獣医がん学会 所属


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